VOICE

お客様の声

結婚指輪 ( 手作り )

マットな質感に煌めきを添えた、手作り結婚指輪

T様ご夫婦 【千葉】 2023年7月16日

『二つの質感を同時に楽しめる結婚指輪に』

今回ご紹介するのは、手作りコースでご結婚指輪をご制作いただいたお二人です。

お二人が結婚指輪の素材としてご希望になったのは、深みのある柔らかな輝きを持つプラチナ。飽きの来ない美しい白金色に変色等起こしづらく非常に安定していることから、長年身につける結婚指輪にもぴったりの素材を選んでいただきました。

そんなプラチナの素材を使ったご結婚指輪は、基本はシンプルな平打ちベースに。指輪のセンターとなる部分には立体感あふれるねじりの造形を加え、心地の良いリズム感があるデザインにまとまりました。

また仕上げの部分にもお二人のこだわりが散りばめられています。全体をマット仕上げにしつつも、ねじった部分とその側面はプラチナの繊細な輝きを残した仕上げへ。マット加工の落ち着いた風合いとキラキラと美しく輝く鏡面加工。2つの異なる質感を同時に楽しむことのできる素敵なご結婚指輪となりましたね。

『ここから始まる、二人の指輪作り』

指輪の材料が準備できたので、まずは材料と共に記念撮影を。マスク越しでもお二人のワクワク感に満ちた笑顔が伝わってきます。

maroiへいらしてくださるお客様は、大体の方が初めて指輪を作られる方ばかり。中には“ちゃんと指輪の形になるのかな?”と不安な気持ちを打ち明けられることもございますが、そこは経験豊富な職人がしっかりとお二人の指輪作りをサポートいたしますのでどうぞご安心ください。既製品から選ぶのではなく、「二人で作る」という選択をしたからこそ完成品だけでなく、指輪が形になるまでの過程も是非楽しみながらお過ごしいただけたら幸いです。

『真っ赤に輝くプラチナの材料』

手作りコースでは、焼きなましという作業と溶接の二つの作業でガスバーナーを使用していきます。焼きなましとは金属を高温に熱し、金属自体の組成を解すことを指します。この工程を行うことで元の金属の状態よりも柔らかく変化しているため、材料を曲げたり加工がしやすい状態になりますよ。

またプラチナはとても融点が高く、ガスバーナーをしっかりと当て続けてもそう簡単には溶けてしまうことのない素材です。どうぞ怖がることなくじっくりと材料を温めていきましょう!

お二人とも慎重な手つきでバーナーを構えつつ、プラチナが真っ赤に色の変化していく様子に驚かれてらっしゃいましたね。

『材料を曲げて繋げて…。素材の扱いに奮闘!』

材料の焼きなましとねじりの作業を終えて、材料を丸めていくのですが…

「「思ったよりも金属を曲げるのって大変!」」

そうなんです。焼きなましの作業をしても、ぐにゃぐにゃに柔らかくなるわけではございません。細い針金のようなイメージと比べてしまうと、幅も厚みも程よくある指輪の材料は、皆様のご想像以上にずっしりとした反発もあり、少々曲げるのが難しく感じる方も多いかと思います。

曲げの作業に奮闘されているお二人の一コマをパチリ。勿論大変な作業でもありますが、お二人が一緒に楽しみながら作業されているご様子は、こちらも見ていてとても嬉しくなります。

『まん丸な指輪の形を目指して』

そしてここからが指輪の形を決める、いわば肝の部分。木製のハンマーと芯金(しんがね)と呼ばれる硬い鉄でできた棒を使い、綺麗なまんまるの形へ整えていきます。

真剣な表情で指輪をトントンと叩いていくお二人を、色んな角度から記念撮影させていただきました♪maroiの店内の至る所に散りばめられた店主こだわりの古道具やアンティーク品に、大小様々な観葉植物たちがお二人の過ごす空間を優しく彩ります。

『少しづつ、確かな手応えを積み重ねて』

しっかりと形を整え、お二人の指にぴったりのサイズになりましたね。後半は指輪の外側、内側についている傷や汚れが無くなるまでしっかりと磨き上げます。紙やすりを指輪の内側に押し付けてゴシゴシと磨いていく様子は一見とても地味な作業ですが、この作業を経て指輪がすべすべの着け心地に変化していきますよ。

『完成まであともうひと踏ん張り!』

磨きの作業もいよいよ仕上げ段階へ。

専用の機械を使いながら、指輪をさらに傷のない美しい状態へと仕上げていきます。

『二人で作り上げた、愛着のわく結婚指輪に』

長い時間にわたってのご制作、大変お疲れ様でした!ねじりの動きある造形とマットと艶感という二つの異なる質感が織り混ざった、特別なご結婚指輪が完成いたしましたね。

『人生の記念すべき日に。maroiからの贈り物』

結婚指輪を作られたお二人へ、maroiオリジナルの似顔絵とドライフラワーブーケをプレゼントさせていただきました。

今回はお二人のご希望だった和装姿での似顔絵に。ご来店時はまだ肌寒い季節でしたので、これから訪れる春を彷彿とさせるような柔らかなパステル調のカラーリングにて奥様のお着物を描き上げています。またドライフラワーブーケはウォームピンクを差し色に、ふんわりと軽やかな印象のホワイトカラーでお作りいたしました。


これから共に歩んでいくお二人にとって、私達maroiがそして結婚指輪がかけがえのない一つとなりますように。
末永くお幸せに。


【制作サポート】
 小椋 啓司

【似顔絵・ブーケ制作】
 小椋 歩

完成した指輪