お揃いのテクスチャーを重ねた、槌目模様の手作り結婚指輪
『異なるベースの形に、お揃いの槌目模様を加えて』
今回ご紹介するのは、手作りコースで結婚指輪をご制作されたお二人。
旦那様はしっかりとした存在感を持たせた平打ちを、奥様はころんとした可憐な印象が特徴の甲丸の形をそれぞれ選んでご制作いただきました。異なる形状を選んだお二人ですが、お揃いのホワイトゴールドの素材を選んだこと、また指輪の表面にはお揃いの槌目模様を加えたことでペア感もしっかり持った素敵なご結婚指輪となりましたね。
『温もりある、優しいゴールドカラーに惹かれて』
お二人が今回結婚指輪の素材に選ばれたのは、maroiでも人気のホワイトゴールド。
プラチナのくっきりと輝く雰囲気とはまた少し異なり、どこか温度を感じさせる色合いなのがホワイトゴールドの特徴です。maroiでは各素材のリングサンプルもご用意しておりますので、是非実際に素材ごとの色味を見比べた上で、お好みのものを選んでみて下さい。
『バーナーを持つ横顔は、職人さながら』
お二人が一番初めに行う作業が「焼きなまし」と呼ばれる作業です。
写真のように金属が真っ赤になるまでしっかりと火を当て金属の組織をほぐすことで、この後の加工をしやすくすることがこの焼きなまし作業の目的でもあります。普段バーナーを使う機会も中々ないかと思いますが、お二人ともとても落ち着いて作業されていらっしゃいましたね。材料が熱されてどんどん色が変化していく様子を真剣に見つめる姿は、まさに職人そのものでした。
『思わず童心に帰るようなひとときを』
材料が柔らかくなったところで、次はペンチのような形状の工具を使いなが輪っかの形に材料を曲げていきます。
中々思い通りに曲げていくのは難しく・・・maroiにいらっしゃる方、比較的ここで一番苦労されているお客様が多いように感じます。お二人もやや苦戦されながら、しっかりと形を作っていらっしゃいました！
『指輪のシルエットの変化に驚き！』
溶接を終えて棒の状態から輪っかの形になった指輪を、次はハンマーを使って綺麗なまんまるの形へ整えていきます。
棒を上から覗き込んで、隙間が無くなっているかな？とチェックするお二人。少し歪だった輪の形が、お二人のハンマーワークにより見事に綺麗な丸の形に変化いたしました。
『クオリティの高い指輪を目指して』
ここまでの作業で、指輪のシルエットはほぼ完成いたしました。この先は指輪の表面をしっかりと磨いて槌目模様を入れるための下準備をしていきます。和やかにお二人で談笑しながらも、指輪を磨く手を止めることなく最後まで一生懸命指輪をピカピカに磨かれていましたね。
『どんな模様になるのかドキドキの瞬間』
お二人が次にやっていくのは、本日のメインとも言える模様付けの作業です！
実はこれ、ただ模様を打ち込んでいくだけではなく同時に指輪のサイズ出しも行う非常に重要な作業です。大きさを気にすることなくバンバン指輪を叩き続けていってしまうと…いつの間にか目標の号数も過ぎてブカブカの指輪に（！？）
サイズの変化も気にしながら、ドキドキの模様付けがスタートです。
模様が薄くなり過ぎないようにと、確かな強さを持ったハンマー音がアトリエに鳴り響いていました。しっかり強く模様を打ち込むと、よりコントラストの強いくっきりとした模様が入っていきますよ。
『長く使う物だからこそ、抜群の着け心地を』
模様が入り、お二人のサイズにぴったりとあったご結婚指輪。最後は指輪の内側を専用の機械で丁寧に磨き上げていきます。
指輪の内側がどんどん綺麗に変化していく様は、我々職人が普段作業していても思わずグッと嬉しくなる瞬間。ピカピカに仕上げて頂き、まるで鏡のように綺麗になった指輪にお二人で驚かれていらっしゃいました。
『誰とも被らない唯一無二の結婚指輪』
長い時間にわたるご制作、大変お疲れ様でした。
陽の光に照らされてキラキラと輝く水面のような、そんな槌目模様が魅力の結婚指輪が完成いたしましたね。温かみのある色調のホワイトゴールドにさりげない個性を散りばめた槌目デザインの組み合わせは、お二人の明るく朗らかなお人柄にぴったりのものになったのではないでしょうか。
『指輪と共に。maroiのおもてなし』
maroiでは製作後のカフェタイムの他にも、オリジナルの似顔絵とドライフラワーブーケの贈り物をご用意しております。ドレスアップしたお二人の背景には、ご要望のあった日本地図を盛り込んで。ドライフラワーブーケには、ホワイトゴールドの色味にどことなく通ずるような、春を思わせる柔らかなカラーリングでおまとめいたしました。
この度はご来店いただきありがとうございました。
お互いのために作った結婚指輪が、お二人のこれからの人生にそっと寄り添う存在となることを願っています。
【制作サポート】
【似顔絵・ブーケ制作】
完成した指輪
